知らないことは罪じゃない…けど
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『げんしけん』6巻特装版の付録同人誌に執筆している作家陣に対する言及である。先月末の発売前後から、2chの『げんしけん』スレやはてなでの言及を観察していて、色々思うところはあったのだが*1、この人の知らなさ加減、そして知ろうとしない態度は私が見てきた中では群を抜いている、と思う。たとえば
|・)あさりよしとお
|・)今まで「あさとりよしお」だと思ってました
|・)でも名前覚えてる(間違ってたけど)だけで、何もシリマセン
|・)…と思ったんですが、絵を見るとどっかで見たような
|・)宇宙家族カールビンソンが代表作なようです
|・)まぁやっぱり良く知りません
とか、
|・)二宮ひかる
|・)これまた全然わからない
|・)調べてもいまいち、、ヤングアニマルの人なのかな
|・)萌えなのか燃えなのかわけわからない雑誌
|・)チャンピオンっぽいですね、バキとエイケンみたいな
|・)エイケン終わったはずだけど
とか、
|・)TAGRO
|・)知りません
|・)調べると、、Gファンタジーですかぁ
|・)ガンガン系は、なんか分裂しすぎて
|・)追っかけるのも面倒なんですよねぇ
|・)コミックブレイドかなんかの、御家分断騒ぎが
|・)さらにややこしいというかなんというか
|・)Gファンタジーはなんと言うか
|・)あのこぎれいな絵が嫌いです、ゲットバッカーズみたいな
|・)そういうのが好きな方ゴメンナサイ
とか。きりがないのでこのへんにしておくが。
知らないこと自体は別に罪ではない*2。マンガ好きであれば、あの付録同人誌の作家陣は作品を直接読んではいなくても名前くらいは全員知っている*3、というものだとは思うが、5巻までで累計150万部、単純計算して1巻当たり30万部という数字は、アフタヌーンの発行部数より多いのだから*4、マンガ好きには当てはまらない読者も相当数いるだろうし、中高生くらいだったらマンガ好きをはじめて自覚したマンガが『げんしけん』という可能性もあるかもしれない。
つうか『調べてみた』と言いつつこの『わかりません』のオンパレード。『ガルフォースの古い資料探して、古本屋回ったもんです(略)ビデオ借りるほど裕福ではありませんでした、当時』と書いてあるところを見ると、そんなに凄く若い人って事もなさそうだし、ひょっとして韜晦してんのかなあ、でもこんなところで韜晦するメリットって絶無だよなあ、とか思ったり。この作家陣だったら、Google検索すれば本人サイトか熱心なファンサイトか作品に関する言及に当たるだろう、とかそもそも全員はてなでキーワードになってるだろう、と思うと、いったいこの人の言う「調べた」ってのは一体なんなんだろう、と。
繰り返しになってしまうが、知らないこと自体は罪ではないし、逆に知っていることが偉い訳でもない。単にちょっと早くそのことに興味を持っていたとか、環境がちょっと恵まれていたとか、そういう条件が整っていただけにすぎない。それに自分だって興味を持っていないことは全然知らなかったりするわけだから。でも、自分が無知であることに無自覚にその情報を世界に向けて発信することは、罪というかはっきり言ってリソースの無駄というか、少なくともこんな「わからない」だらけの情報を何の芸もなく垂れ流すことは、世界にとって有益でないばかりか自分の恥をさらす以外の何物でもないよなあ。でもこの人の自己評価によると
|・)こんなもんですか、実はまぁまぁ知ってたのが驚き
「まぁまぁ知ってた」という結論に達してしまえることが驚きです。